公募価格が仮条件の下限で決まったIPOの初値一覧表

 ほとんどのIPOは、初値売りで利益が期待できるのですが、ごくまれに利益が期待できない案件も出てきます。そのような案件の特徴のひとつとして、「公募価格が仮条件の下限で決まる」というものがあります。“百聞は一見にしかず”ということで、公募価格が仮条件の下限できまった直近5年の案件を一覧表にしてみましたので、まずはこちらをご覧ください。

表は左右にスライドしてご確認ください
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2023/3/29 住信SBIネット銀行 7163 東証
スタンダード
476,886本 1260円 1,200円
~1,260円
1,200円 1,222円 +0.22万円 +1.8%
2022/6/23 ホームポジション 2999 東証
スタンダード
23,000本 500円 450円
~500円
450円 465円 +0.15万円 +3.3%
2022/3/31 ノバック 5079 東証
2部
9,200本 3,260円 3,000円
~3,260円
3,000円 2,630円 -3.7万円 -12.3%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2022/3/2 ビーウィズ 9216 東証
1部
60,950本 1,920円 1,400円
~1,700円
1,400円 1,320円 -0.8万円 -5.7%
2021/10/14 PHC
ホールディングス
6523 東証
1部
254,011本 3,700円 3,250円
~3,500円
3,250円 3,120円 -1.3万円 -4.0%
2020/12/25 ファンペップ 4881 東証
マザーズ
31,506本 820円 650円
~730円
650円 715円 +0.65万円 +10.0%
2020/4/6 松屋アールアンドディ 7317 東証
マザーズ
7,164本 960円 910円
~960円
910円 838円 -0.72万円 -7.9%
2020/3/31 Macbee Planet 7095 東証
マザーズ
11,540本 1,860円 1,830円
~1,990円
1,830円 2,348円 +5.18万円 +28.3%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2020/3/25 ヴィス 5071 東証
マザーズ
22,425本 820円 820円
~900円
820円 754円 -0.66万円 -8.0%
2020/3/9 フォーラム
エンジニアリング
7088 東証
1部
103,484本 1,310円 1,310円
~1,400円
1,310円 1,030円 -2.8万円 -21.4%
2018/8/9 ステムリム 4599 東証
マザーズ
75,970本 3,050円 1,000円
~1,700円
1,000円 930円 -0.7万円 -7.0%
2018/9/28 ワールド 3612 東証
1部
184,920本 3,630円 2,900円
~3,200円
2,900円 2,755円 -1.45万円 -5.0%
2018/9/27 東京インフラ・
エネルギー投資法人
9285 東証
インフラ
45,570本 100,000円 97k
~100k
97,000円 92,600円 -0.44万円 -4.5%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2018/3/20 信和 3447 東証
2部
137,884本 1,380円 1,150円
~1,300円
1,150円 1,106円 -0.44万円 -3.8%
2017/3/30 スシロー
グローバル
ホールディングス
3563 東証
1部
134,111本 3,900円 3,600円
~3,900円
3,600円 3,430円 -1.7万円 -4.7%
2016/12/14 投資法人みらい 3476 東証
REIT
303,000本 200,000円 183k
~185k
183,000円 176,000円 -0.7万円 -3.8%
2016/11/1 バロックジャパン
リミテッド
3548 東証
1部
137,767本 2,240円 2,000円
~ 2,240円
2,000円 1,900円 -1.0万円 -5.0%
2016/9/2 ベイカレント・
コンサルティング
6532 東証
マザーズ
139,399本 2,360円 2,100円
~ 2,360円
2,100円 1,963円 -1.37万円 -6.5%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2016/3/15 ユー・エム・シー
エレクトロニクス
6615 東証
1部
23,724本 3,400円 3,000円
~3,100円
3,000円 2,480円 -5.2万円 -17.8%
2015/10/22 グリーンペプタイド 4594 東証
マザーズ
144,358本 610円 450円
~550円
450円 414円 -0.36万円 -8.0%
2014/12/19 メタウォーター 9551 東証
1部
115,000本 2,550円 2,400円
~2,550円
2,400円 2,256円 -1.44万円 -6.0%
2014/10/9 すかいらーく 3197 東証
1部
776,834本 1,450円 1,200円
~1,450円
1,200円 1,200円 0円 ±0%
2014/4/23 西武
ホールディングス
9024 東証
1部
278,260本 2,300円 1,600円
~1,800円
1,600円 1,600円 0円 ±0%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2014/3/19 ジャパン
ディスプレイ
6740 東証
1部
3,539,000本 1,100円 900円
~1,100円
900円 769円 -1.31万円 -14.55%
2013/7/3 サントリー食品
インターナショナル
2587 東証
1部
1,252,000本 3,800円 3,100円
~3,800円
3,100円 3,120円 +0.2万円 +0.6%
2012/12/14 チムニー 3178 東証
2部
89,000本 1,040円 1,000円
~1,050円
1,000円 945円 -0.55万円 -5.5%
2012/12/13 アジュバンコスメジャパン 4929 東証
2部
10,000本 1,350円 1,250円
~1,350円
1,250円 1,310円 +0.6万円 +4.8%
2012/12/11 UMNファーマ 4585 東証
マザーズ
34,200本 1,600円 1,300円
~1,600円
1,300円 1,196円 -1.04万円 -8.0%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2012/11/30 ジーンテクノサイエンス 4584 東証
マザーズ
8,699本 1,500円 1,200円
~1,500円
1,200円 1,550円 +3.5万円 +29.2%
2012/11/12 ありがとうサービス 3177 JQS 3,200本 1,340円 1,170円
~1,340円
1,170円 1,302円 +1.32万円 +11.3%
2012/10/4 日本コンセプト 9386 JQS 12,210本 1,140円 1,020円
~1,140円
1,020円 938円 -0.82万円 -8.0%
2012/6/20 日本エマージェンシー
アシスタンス
6063 JQS 3,432本 1,200円 1,100円
~1,200円
1,100円 1,400円 +3万円 +27.3%
2012/3/15 ライフネット生命 7157 東証
マザーズ
107,730本 1,200円 1,000円
~1,200円
1,000円 930円 -0.7万円 -7.0%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率
2012/3/9 大阪工機 3173 JQS 9,200本 800円 700円
~720円
700円 685円 -0.15万円 -2.1%
2011/12/20 新田ゼラチン 4977 東証
2部
36,280本 570円 500円
~570円
500円 462円 -0.38万円 -7.6%
2011/12/16 ダブル・スコープ 6619 東証
マザーズ
24,461本 2,900円 2,500円
~2,800円
2,500円 2,300円 -2万円 -8.0%
2011/12/13 サンセイ
ライディック
3277 JQS 16,500本 600円 500円
~600円
500円 470円 -0.3万円 -6.0%
2011/11/29 ベルグアース 1383 JQS 4,244本 940円 740円
~940円
740円 780円 +0.4万円 +5.4%
上場日 企業名 銘柄
コード
上場市場 当たり本数 想定価格 仮条件 公募価格 初値 利益
(初値売り時)
初値
上昇率

 ご覧いただいたように、かなりの確率で初値が公募割れしており、当選しても損をしてしまう可能性が高くなっています。仮に、初値が公募価格を上回ったとしても、わずかな上昇幅で終わることがほとんどですので、このような状況になった案件は、当選しても購入申し込みをしない方がよいかもしれません。また、このような案件は仮条件の上限が想定価格と同値か下回っていることがほとんどなので、IPO資金に余力がないなどの場合、この段階で申し込みをやめておくのもかしこい選択かと思います。
 なお、SMBC日興証券など一部の証券会社では、当選後に購入申し込みを辞退した場合、その後1か月間IPOに申し込めなくなる、現在需要申告している案件がすべて無効になるなどのペナルティがあります。逆に、大和証券マネックス証券SBI証券auカブコム証券松井証券楽天証券にはこのようなペナルティがありません。

 

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