フラーが公募価格の4倍超え!閑散期開けのIPOが好調です!

 2025年7月の大注目IPO、フラーは上場初日から圧倒的な買いを集めました。初日では値が付かず、二日目に公募価格比の約4.4倍となる5,200円で初値が決まりました。当選して初値売りしていた場合は40万円の利益が出たことになります。2025年前半の初値上昇ランキングでトップだったZenmuTechを上回る利益額と高騰率です!

 前回「2025年のIPOが好調スタート!好調の要因を分析しました」というコラムを書きましたが、その直後にトランプ関税ショックによりIACEトラベルがまさかの公募割れという波乱の展開が待ってました。その後長い閑散期を経ての再開だったため、どうなることかと心配していましたが、杞憂に終わったようです。閑散期開けも好成績を収めているので、やはり今年のIPOは調子が良さそうです!

6月~7月IPOをおさらい

 では、6月と7月のIPOを振り返ってみましょう。今年は件数が少なく、6月が7件、7月が4件でした。勝率は9勝1敗1分とかなりの高勝率です!

表は左右にスライドしてご確認ください
上場日 企業名 総合
評価
市場 当たり本数 公募価格 初値 利益
(上昇率)
7/29 山忠
(391A)
D 名証
メイン
1,900本
少ない
2,600円 2,600円 +0円
(+0.0%)
7/24 フラー
(387A)
B 東証
グロース
2,739本
少ない
1,170円 5,200円 +4,030円
(+344.4%)
7/18 みのや
(386A)
C 東証
スタンダード
8,050本 1,540円 2,531円 +991円
(+64.4%)
7/4 ヒット
(378A)
C 東証
グロース
18,630本 1,500円 2,166円 +666円
(+44.4%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 当たり本数 公募価格 初値 利益
(上昇率)
6/30 リップス
(373A)
C 東証
グロース
12,770本 3,130円 3,200円 +70円
(+2.2%)
6/30 レント
(372A)
C 東証
スタンダード
9,706本 4,330円 5,730円 +1,400円
(+32.3%)
6/25 エータイ
(369A)
C 東証
グロース
16,146本 1,510円 2,547円 +1,037円
(+68.7%)
6/25 北里コーポレーション
(368A)
D 東証
プライム
161,000本
多い
1,340円 2,001円 +661円
(+49.3%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 当たり本数 公募価格 初値 利益
(上昇率)
6/24 プリモグローバル
ホールディングス

(367A)
D 東証
スタンダード
74,368本
多い
2,150円 2,013円 -137円
(-6.4%)
6/23 ウェルネス・
コミュニケーションズ

(366A)
C 東証
グロース
17,245本 2,480円 3,300円 +820円
(+33.1%)
6/20 伊澤タオル
(365A)
C 東証
スタンダード
43,600本
多い
750円 765円 +15円
(+2.0%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 当たり本数 公募価格 初値 利益
(上昇率)

 タオル研究所の「伊澤タオル」や永代供養の「エータイ」、おかしのまちおかの「みのや」まで、かなりバリエーションに富んだラインナップですね!
 表を見ていると「北里コーポレーション」の公開株数の多さと「フラー」の高騰率が目立ちます。

 北里コーポレーションは想定吸収金額が約200億円と大規模IPOだったので、公募割れもあるかと予想していました。しかし、業績、事業内容、配当金など様々な点が評価されたのか、公募価格の1.5倍近くまで初値が上がっています。この規模でここまで上がるのはなかなか珍しく、良い意味で予想を裏切られました。

 フラーは逆に規模がかなり小さく、ちょっとしたプラチナチケット化していました。SBI証券のIPOチャレンジポイントによる配分では、かなりポイントをつぎ込まないと当選しなかったようです。とは言え、現時点では今年一番の利益額となったので、ポイントつぎ込む価値はあったかもしれませんね!

2025年IPOの特徴

 今年は2024年の復調傾向がさらに上向いているのが特徴です。特に大規模IPO地方単独上場でも公募割れしにくくなっているのが、好調の証と言えます。

表は左右にスライドしてご確認ください
公開株数が多いIPO
上場日 企業名 総合
評価
市場 発行済
株式数
公募 売出 公募価格 初値 利益
(上昇率)
2025/6/25 北里コーポレーション
(368A)
D 東証
プライム
4,000万株 0万株
(0.0%)
1,610万株
(40.3%)
1,340円 2,001円 +6.61万円
(+49.3%)
2025/6/24 プリモグローバル
ホールディングス

(367A)
D 東証
スタンダード
875万株 0万株
(0.0%)
744万株
(85.0%)
2,150円 2,013円 -1.37万円
(-6.4%)
2025/6/20 伊澤タオル
(365A)
C 東証
スタンダード
1,000万株 0万株
(0.0%)
575万株
(57.5%)
750円 765円 +0.15万円
(+2.0%)
2025/4/24 LIFE CREATE
(352A)
D 東証
グロース
1,313万株 80万株
(6.1%)
283万株
(21.6%)
1,250円 1,280円 +0.3万円
(+2.4%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 発行済
株式数
公募 売出 公募価格 初値 利益
(上昇率)
2025/4/22 デジタルグリッド
(350A)
D 東証
グロース
618万株 25万株
(4.0%)
185万株
(29.9%)
4,520円 5,310円 +7.9万円
(+17.5%)
2025/3/28 トヨコー
(341A)
D 東証
グロース
1,303万株 100万株
(7.7%)
326万株
(25.0%)
730円 871円 +1.41万円
(+19.3%)
2025/3/28 プログレス・
テクノロジーズ
グループ

(339A)
D 東証
グロース
778万株 71万株
(9.1%)
367万株
(47.2%)
1,950円 1,980円 +0.3万円
(+1.5%)
2025/3/27 ダイナミックマップ
プラットフォーム

(336A)
C 東証
グロース
2,316万株 434万株
(18.8%)
102万株
(4.4%)
1,200円 1,530円 +3.3万円
(+27.5%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 発行済
株式数
公募 売出 公募価格 初値 利益
(上昇率)
2025/3/24 ミライロ
(335A)
C 東証
グロース
2,000万株 125万株
(6.3%)
140万株
(7.0%)
270円 661円 +3.91万円
(+144.8%)
2025/3/21 ミーク
(332A)
D 東証
グロース
1,139万株 167万株
(14.6%)
199万株
(17.5%)
800円 845円 +0.45万円
(+5.6%)
2025/3/19 メディックス
(331A)
D 東証
スタンダード
808万株 50万株
(6.2%)
215万株
(26.5%)
800円 760円 -0.4万円
(-5.0%)
2025/3/19 JX金属
(5016)
D 東証
プライム
92,846万株 0万株
(0.0%)
53,493万株
(57.6%)
820円 843円 +0.23万円
(+2.8%)
2025/2/28 TENTIAL
(325A)
C 東証
グロース
706万株 40万株
(5.7%)
280万株
(39.7%)
2,000円 2,600円 +6.0万円
(+30.0%)
上場日 企業名 総合
評価
市場 発行済
株式数
公募 売出 公募価格 初値 利益
(上昇率)
表は左右にスライドしてご確認ください
地方単独上場のIPO
上場日 企業名 総合
評価
上場市場 当たり
本数
公募価格 初値 初値売り利益
(上昇率)
2025/7/29 山忠
(391A)
D 名証
メイン
1,900本 2,600円 2,600円 +0.0万円
(+0.0%)
2025/4/25 エレベーター
コミュニケーションズ

(353A)
D 札証
アンビシャス
1,198本 1,700円 2,200円 +5.0万円
(+29.4%)
2025/3/21 パパネッツ
(9388)
D 福証
Qボード
2,300本 700円 830円 +1.3万円
(+18.6%)
2025/2/3 バルコス
(7790)
D 名証
ネクスト
1,260本 1,400円 1,401円 +0.01万円
(+0.1%)
上場日 企業名 総合
評価
上場市場 当たり
本数
公募価格 初値 初値売り利益
(上昇率)

 「何でもかんでも上がる」という状況ではありませんが、公募割れしにくいのは良い状況です。さらにフラーZenmuTech」といった高騰銘柄が出てきているのも頼もしいです。全体的に件数が少ない点は残念ですが、件数が少ないからこそ良い結果が出ている可能性もあり、悩ましいところです。12月のIPOラッシュなど件数が増えてきたときにどうなるかが注目ですね。

 2025年も残り5ヶ月です。年内には「SBI新生銀行」や「ビットバンク」などが上場するとの噂がありますが、有名企業のIPOは市場全体が盛り上がるので、他にも目玉IPOに期待したいところです。上場観測記事も随時更新していますので、チェックしておいてください!

8月以降のIPOも要チェック!

 例年の動きを見ると、8月からは再び閑散期に入りますが、9月にはまた件数が戻ってくるでしょう。9月以降の株式市場の状況にも左右されますが、何事もなければIPO市場の好調はしばらく続きそうです。

 現時点で8月IPOは2件承認されています。宇宙事業関連の「アクセルスペースホールディングス」と4年ぶりのREIT案件となる「霞ヶ関ホテルリート投資法人」です。件数こそ少ないですが、申し込み忘れなど無いように、しっかりスケジュールをチェックしましょう!

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