トップページ > コラム > 12月IPOは驚異の33社!超過密ラッシュの攻略法は?
2021年12月は、なんと33社もの企業が上場予定です。年間を通しても128社が上場予定で、2006年以来15年ぶりの高水準となりました。
もちろんこれだけ上場するので、スケジュールは超々過密です。ピークとなる12月20日~24日の5日間で、25社が上場します。初値を追うだけでもひと苦労な数ですね…。
このお祭り騒ぎの年末ラッシュをどう攻略するか、過去の事例を参考にまとめてみました!ぜひ最後までご覧ください。
数が非常に多い今年の12月ですが、例年のラッシュ時を参考に攻略方法を3つ紹介します。
これは年末に限った話ではありませんが、公開株数が多い銘柄は初値が上がりにくい傾向にあります。同日上場が多くなると買いの分散により、さらに初値が上がりにくくなるので、公募割れのリスクも高まります。
例外として①公募価格が低い(吸収金額が低い)、②業績が良い、成長性が高い銘柄は少し期待が持てます。とはいえ、高騰は難しいため、資金を他の銘柄に回した方が効率が良いでしょう。さらに悪い状況として、IPO市場の不調により直近では公開株数が多い銘柄は3連敗中です。12月も厳しい展開が予想されます。
SBI証券のチャレンジポイントは、一度ポイントを使うと、抽選結果が出るまでポイントが拘束されます。上場企業が多い場合、事前に期待度が高い銘柄にポイントが集中して、2番目・3番目は意外と少ないポイントで当選することがあります
たとえば、2020年上場の「交換できるくん(7695)」は公募価格比+125.1%で、利益が25.7万円出ていますが、直前の「かっこ(4166)」に人気が集中し、予想より低いボーダーとなったようです。
今年であればラバブルマーケティンググループやエフ・コードに人気が集中するでしょう。そのため、その前後にある銘柄はポイント当選の狙い目になりそうです。ポイントボーダーが上がっている今、2番手狙いでポイントを使うのも一つの選択肢になります。
数が多くて目移りしそうですが、初値高騰が期待できる銘柄の条件は平常時と同じです。「①公開株数が少ない」、「②事業内容が期待できる」、「③公募価格が割安」といった点を満たした銘柄に資金を集中させる方がリターンが望めます。
上場日が重なるように、抽選日も複数重なるので、思わぬアクシデントが起こりやすくなります。
たとえば他の銘柄で当選(補欠当選)し資金拘束された結果、目的の銘柄が資金不足で抽選対象外、または申込株数が減ることもあります。ギリギリの資金で複数銘柄に申し込むと起きやすいですね。特に補欠当選の場合、繰上当選が無ければ無駄に抽選権を失うことになります。それらを防ぐ意味でも、本命IPOに全力集中するのは有効な手です。
では、注力すべき注目IPOを見ていきましょう!
主に12月後半のIPOから注目銘柄をピックアップしました!
企業名 | 総合 評価 |
市場 | 申込 期間 |
上場日 | 当たり本数 | 想定価格 | 仮条件 | 狙い目証券 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラバブル マーケティング グループ (9254) |
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東証 マザーズ |
12/6 ~12/10 |
12/21 | 3,938本 | 1,170円 | 1,170円 ~1,260円 |
SBI(主) SMBC日興(副) 岩井 松井 マネックス 岡三オンライン ネオトレード |
エフ・コード (9211) |
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東証 マザーズ |
12/9 ~12/15 |
12/24 | 1,836本 (少ない) |
1,820円 | 1,860円 ~2,020円 |
SBI(主) 岩井 マネックス 楽天 松井 ネオトレード 岡三オンライン |
アジアクエスト (4261) |
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東証 マザーズ |
12/9 ~12/15 |
12/27 | 4,370本 | 2,370円 | 2,370円 ~2,430円 |
岩井 SBI 松井 マネックス 楽天 |
セキュア (4264) |
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東証 マザーズ |
12/10 ~12/16 |
12/27 | 7,693本 | 870円 (低価格) |
870円 ~950円 |
SMBC日興(主) SBI 楽天 |
Institution for a Global Society (4265) |
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東証 マザーズ |
12/13 ~12/17 |
12/29 | 22,025本 (多い) |
1,660円 | 1,660円 ~1,720円 |
野村(主) SBI 岩井 カブコム LINE |
企業名 | 総合 評価 |
市場 | 申込 期間 |
上場日 | 当たり本数 | 想定価格 | 仮条件 | 狙い目証券 |
まず、ラバブルマーケティンググループとエフ・コードはSBI証券が主幹事の注目IPOです。チャレンジポイントによる当選も狙える銘柄で、特にエフ・コードは強気の仮条件が出ている上に公開株数も少なく、12月の最注目IPOと言えます。
続いてアジアクエストとセキュアは、どちらも終盤での上場です。資金枯れがやや不安ではありますが、どちらも売上を順調に伸ばしており、事業内容も将来性に期待が出来ます。今期の業績もかなり良いので期待できそうです。セキュアのような公開価格が低い銘柄は買いが入りやすく、想定よりも初値が上がることもあるので、そちらにも期待です。
最後のInstitution for a Global Societyは、IPOの条件としてはあまり良くありません。しかし過去のデータを見ると、その年最後のIPOは初値が上がりやすい傾向があります。色々波乱のあった2021年のIPOをどのように締めくくるのか、という点でも注目しています。
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