トップページ > コラム > スペースXのIPOで分かった米国IPOに強いネット証券とは?
スペースX(SPCX)のIPOは、初値150ドルと、公募価格135ドルに対して+11.1%上昇しました。史上最大規模のIPOにもかかわらず、ここまで上昇したのは大成功と言っていいのではないでしょうか。
米国IPOにはめずらしく個人投資家が公募価格で購入するチャンスがあったため、上場前から大きな話題になりました。
日本国内枠を確保したみずほ証券は「今後も米国IPOに積極的に取り組みたい」と意欲を見せているので、OpenAIやアンソロピックのIPOでも同様に需要申告から参加できるかもしれません。
さらに、需要申告がない証券会社でも、通常より注文受付時間を早めたりして対応していました。特例が相次いだお祭り騒ぎでしたね!
特例とはいえ、スペースXのIPOで対応できたのであれば、システム上は今後も同等以上の対応が可能である、という事でもあります。今回の対応状況から、米国IPO目線ならどこの証券会社が良いのか、また次の超大型IPOに向けた準備を考えていきます!
まずは、主要なネット証券ががどんな対応をしたか、一覧表で見てみましょう。

| 証券会社名 (公式サイトへ) |
需要申告 | 上場日の 注文受付開始 (日本時間) |
決済方法 | ネット証券 徹底研究へ |
|---|---|---|---|---|
| 楽天証券 | 22:15 | 円貨・米ドル ※需要申告は円貨のみ |
詳細 | |
| SBI証券 | 21:35 | 円貨・米ドル ※需要申告は米ドルのみ |
詳細 | |
| マネックス証券 | 12:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 16:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 岩井コスモ証券 | 16:30 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| SMBC日興証券 | 日中から | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 松井証券 | 初値以降 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| ウィブル証券 | 19:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| moomoo証券 | 20:00 | 円貨・米ドル | 詳細 |
これからくわしく解説しますが、需要申告を受け付けたのは楽天証券とSBI証券の2社だけでした。また、上場後の注文受付開始が最も早かったのはマネックス証券で、上場日の12時から注文を受け付けていました。
冒頭でも少しお話ししましたが、スペースXのように米国IPOの需要申告に参加できたのは、かなり珍しいケースです。米国IPOは機関投資家を中心に販売され、個人投資家の手にはなかなかまわってきません。その理由を、米国証券取引委員会(SEC)は個人投資家向け金融教育サイト「Investor.gov」でこのように説明しています。
・ほとんどの証券会社は、IPO株を機関投資家や富裕層の投資家に優先的に配分している
・人気のIPOは需要が高いため、個人投資家に割り当てる数は限られる
・ネット証券などを通じて個人投資家に割り当てられる場合もあるが、わずかな場合が多い
(「Initial Public Offerings, Why Individuals Have Difficulty Getting Shares」より)
これを読むかぎりですが、米国在住でも個人がIPO株を手に入れるのは、かなりむずかしいようです。
では、なぜ今回は日本の個人投資家にもチャンスがあったのでしょうか。
日本の個人投資家がスペースXの需要申告に参加できた理由は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、「スペースXが個人投資家を優遇したこと」です。
一般的な米国IPOでは、個人投資家への割り当てが5~10%と言われています。しかしスペースXが上場を申請したとき、「全体の約30%を個人に割り当てる」と報道がありました。最終調整でその割合は約20%に引き下げられたそうですが、個人投資家向けの配分としては異例の多さです。
2つ目は、「みずほ証券傘下の、米国みずほ証券(Mizuho Securities USA LLC.)が現地幹事団参加したこと」です。
みずほ証券は対面や電話注文のみでの取り扱いでしたが、販売数の一部が楽天証券とSBI証券に委託販売され、ネット証券の顧客にもチャンスが生まれました。みずほ証券は2026年3月にPayPay(PAYP)が米ナスダック市場に上場した際もIPOを取り扱っています。その実績が、今回につながったのかもしれません。
さらに、日本国内でスペースX株の需要が高かったことも、大きなポイントでした。報道によると、日本では個人投資家を中心に約1兆円もの需要が集まったそうです。スペースXのIPOは、各国への割り当てが上場直前まで見直されました。この需要のおかげで、日本への割り当ては、当初予定していた20億ドルから22億ドルに増額されています。
記事作成時点で、楽天証券とSBI証券にどれくらいの株式数が割り当てられたのかはわかりません。ただ、公表された情報やSNS上の当選報告から判断すると、スペースXのIPOは楽天証券のほうが当選しやすかった可能性があります。
楽天証券はスペースXのIPOに先立ち、米国IPOの抽選ルールを公開しました。その中で気になったのが、「すべての抽選対象者が1単位ずつ当選するまでは、同一顧客への複数単位の配分を行わない」という点です。つまり、全員に1株が行き渡るまで、複数当選が発生しないしくみです。
SNSをチェックしたところ、楽天証券から2株以上、複数当選している人が多く見られました。公開されたルールを踏まえると、正しく需要申告をし、資金を入れていれば、ほぼ全員最低1株は当選できた可能性が高いです。
その反面、大量当選の報告は見つかりませんでした。多かったのは3株~4株の当選で、実際に管理人も3株当選しています。一部の投資家に集中配分するのではなく、できるだけ多くの投資家に均等に当選させる方針だったことがうかがえます。
SBI証券は、現時点で米国IPOの抽選ルールを公開していません。SNS上では落選報告も見かけたので、楽天証券ほど当選確率は高くなかったようです。ただ、10株以上のまとまった当選報告も複数ありました。国内IPOと同じ抽選方式だとすると、資金が多い人ほど当選しやすい状況だったと思われます。
また、需要申告時の決済方法にも大きな違いがありました。楽天証券は「円貨決済(日本円)」のみ、SBI証券は「米ドル決済」のみの受付でした。どちらの証券会社も、通常の米国株取引では決済方法を選べますが、IPOは指定されていました。事前に為替取引などで米ドルを用意しなくてもいいという点で、楽天証券のほうが初心者にハードルが低く、申し込みやすかったと言えます。
需要申告は抽選に当選しなければ購入できませんが、上場後に初値がつけば、誰でも自由に株式を売買できるようになります。このとき、日本の個人投資家にとって大きな壁になるのが、米国との時差です。

<引用:SMBC日興証券より>
米国株取引が行われるのは、日本時間22時30分~翌5時(冬時間は23時30分~翌6時)です。さらに、IPO株は初値がつくまでに時間がかかることもあります。スペースXの場合は、取引開始から2時間以上経った深夜0時50分ごろ初値がつきました。
翌日に仕事や学校を控えていると、深夜まで待ち続けるのは大変です。そこで、さきほどの一覧表をもう一度見てみましょう。初値がつく前から注文できた証券会社がたくさんあります。

| 証券会社名 (公式サイトへ) |
需要申告 | 注文受付 (上場日) |
決済方法 | ネット証券 徹底研究へ |
|---|---|---|---|---|
| 楽天証券 | 22:15 | 円貨・米ドル ※需要申告は円貨のみ |
詳細 | |
| SBI証券 | 21:35 | 円貨・米ドル ※需要申告は米ドルのみ |
詳細 | |
| マネックス証券 | 12:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 16:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 岩井コスモ証券 | 16:30 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| SMBC日興証券 | 日中から | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| 松井証券 | 初値以降 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| ウィブル証券 | 19:00 | 円貨・米ドル | 詳細 | |
| moomoo証券 | 20:00 | 円貨・米ドル | 詳細 |
多くの証券会社では、米国IPOは「初値が付いた後」から注文受付なのですが、スペースXは複数の証券会社が特例で初値決定前から注文受付していました。通常ではmoomoo証券が国内最速と言われていましたが、それよりも早い証券会社が何社もありました。
上場後の米国IPO株を購入したい場合は、こうした証券会社を活用し、事前に注文をしておくのがおすすめです。
なかでも、最速で注文できたのがマネックス証券です。注文受付は上場当日の12時からでした。これほど早ければ、仕事の昼休みに注文しておくこともできますね!

<引用:マネックス証券より>
次いで早かったのが、16時から受付を開始した三菱UFJeスマート証券でした。マネックス証券の12時受付開始というのは圧倒的な早さですが、そのほかのネット証券も上場日の夕方~夜にかけて注文できるケースが多く、時差への配慮を感じます。
スペースXは無事上場しましたが、次に控えるOpenAIとアンソロピックはどうなるでしょうか?どちらも2026年中の上場が噂されており、スペースXに負けない「史上最大規模」のIPOになるかもしれません。
現時点ではまだ正式に上場を申請しておらず、詳しいスケジュールや販売方法はわかっていません。ただOpenAIについては、CFO(最高財務責任者)がインタビューで、「上場の際は、個人投資家にも一定の株式を割り当てる」と発言をしているので、少し期待できそうです。
今回は米国みずほ証券からみずほ証券を通じて楽天証券とSBI証券から抽選(需要申告)に参加できました。もし、次回も米国IPOの需要申告に参加できるとしたら、どの証券会社から申し込めるのでしょうか?スペースXの各社の対応状況から予想してみました。
スペースXという先例があるので、今後も「米国に拠点のある日本の証券会社が割り当てを確保 → グループ会社や提携のネット証券が委託販売」というパターンが考えられるでしょう。
そこで、主要ネット証券の中で現地に米国法人がある証券会社や、それらと関係のある証券会社をまとめました。

| 証券会社 | 接点のある米国法人 | 備考 |
|---|---|---|
| 楽天証券 | Mizuho Securities USA LLC. | スペースXで需要申告実績あり みずほ証券と資本業務提携(49%出資) |
| SMBC日興証券 | SMBC Nikko Securities America, Inc. | 自社で米国事業を展開 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | MUFG Securities Americas Inc | MUFGグループ傘下のネット証券 MUFGは米大手モルガン・スタンレーとも提携 |
| SBI証券 | - | スペースXで需要申告実績あり SMBCグループと資本業務提携(約8%出資) |
まず候補として挙げられるのは、楽天証券です。
今回の国内販売枠を確保したみずほ証券とは資本業務提携関係にあり、みずほ証券が今後も積極的に米国IPOに取り組んでいく姿勢を見せているので、OpenAIやアンソロピック上場でも期待できそうです。
すでに1度、需要申告をこなしている所もプラス材料ですね。
SMBC日興証券は米国にSMBC日興セキュリティーズ・アメリカ会社(SMBC Nikko Securities America, Inc.)という現地法人があります。提携先ではなく、自身が現地法人を持っているので国内販売枠を確保出来たらまとまった株数の割当がありそうです。
もちろん、SBI証券でも可能性はあります。スペースXでも委託配分があったことから、受け入れ体制は万全です。SMBC日興証券とも業務提携しているので、そちらからの配分にも期待できるかもしれません。
事前に可能性がありそうな証券会社に口座を作っておくと、いざというときに慌てずに済みます。
スペースXのIPOでは、需要申告当日に告知が入り、戸惑いの声も多く見られました。次の米国IPOに参加したい方は、今のうちに証券口座の開設をおすすめします。
ネット証券は最短即日~2営業日ほどで口座開設できますが、今回のように1週間しか猶予がないと、やはり少し焦ってしまいます。ひとまず口座開設しておくことで、いざという時余裕をもって対応できます。
もし需要申告がなくても、上場当日に事前注文できる証券口座を持っておけば、初値がつく前から注文を出せます。いずれにしても、スペースXのIPOで良い対応を見せた証券会社は押さえておきたいですね!
楽天証券、5,000銘柄以上の米国株取扱いがあるネット証券です。スペースXのIPOでは需要申告を行い、多くの個人投資家から当選報告が出ていました。
アプリ『iSPEED』を使えば、スマホで簡単に米国株取引ができます。株取引だけではなく、日経新聞提供のサービス『日経テレコン(楽天証券版)』が無料で読めるなど、情報ツールとしても優秀です。

<引用:楽天証券より>
SBI証券も米国株式取扱数は5,000銘柄以上と、業界トップクラスです。こちらも、スペースXで需要申告を行った実績もあります。
専用の米国株アプリも用意されており、取引はもちろん、テーマやスクリーニングで絞った銘柄検索や、決算速報など、機能が充実しています。

<引用:SBI証券より>
SMBC日興証券は、日本を代表する大手証券会社ですが、インターネット取引専用の『ダイレクトコース』を選ぶと、ネット証券と変わらない手頃な手数料で米国株が買えます。
口座開設してログインするだけで、『米国株式投資ガイド』や『米国株式ウィークリー』などの独自レポートを無料でチェックできます。投資情報が充実しているため、情報収集ツールとして活用したい人にも向いています。

<引用:SMBC日興証券より>
マネックス証券も取り扱いは5,000銘柄以上で、米国株に力を入れている証券会社です。スペースXの上場日には、当日の昼12時から注文を受け付けており、他社と比べても圧倒的な早さでした。
マネックス証券の米国株はツールも強力です。「銘柄スカウター 米国株」は直近の業績はもちろん、過去10期以上の推移をグラフで確認できます。過去10年の業績データをもとにスクリーニングができるため、成長銘柄を効率よく探せます。さらに、決算スケジュールや発表内容が一目で確認できるので、購入後の情報チェックや、購入判断にも役立ちます。

<引用:マネックス証券より>