楽天証券で札証・福証の取引スタート!地方IPOにも期待?

公開日:
2026年9月11日
近年の地方市場上場件数

<引用:楽天証券より>

 2026年9月20日から、楽天証券で地方取引所の取り扱いが大幅に拡大されることになりました!
 私たちが取引している株式の多くは東京証券取引所(以下東証)に上場していますが、国内にはほかにも名古屋証券取引所(以下名証)、札幌証券取引所(以下札証)、福岡証券取引所(以下福証)という、3つの地方取引所が存在します。

 その中で、これまで楽天証券で取引できたのは名証の現物取引のみでした。今後は札証や福証での現物取引や、名証の信用取引ができるようになります。

 最近は東証改革の影響もあり、上場する企業が増えるなど、地方取引所が密かな盛り上がりを見せています。地方の気になる銘柄に、大手ネット証券の楽天証券から投資できるのはうれしいですね!スマホアプリの「iSPEED」やPC向けツール「マーケットスピード II」にも対応しているので、使い慣れたツールで取引が可能です。

 このコラムでは、楽天証券のサービス拡充や地方取引所の最近の動きなどをわかりやすく解説していきます!

楽天証券のサービス拡充で何が変わる?

 サービスが拡充されるのは9月20日(日)からですが、リアルタイムに取引ができるようになるのはシルバーウィーク明けの9月24日(木)からです。今回の変更点をまとめると以下のようになります。

証券取引所 変更前
(~2026年9月19日)
変更後
(2026年9月20日~)
名古屋証券取引所
(名証)
現物取引 現物取引
信用取引
札幌証券取引所
(札証)
取り扱いなし 現物取引
福岡証券取引所
(福証)
取り扱いなし 現物取引

※PRO Market上場銘柄は除く

 札証や福証だけに上場している銘柄も手軽に現物取引できるようになるだけでなく、名証での信用取引もスタートします。

取引ツールにも対応

 サービス拡充はWebブラウザだけでなく、スマホアプリ「iSPEED」やPC向けツール「マーケットスピード II」といった、各種取引ツールにもしっかり対応しています。

楽天証券のマーケットスピード II

<引用:楽天証券より>

 また、マーケットスピード IIの機能の1つでExcelからリアルタイム情報の取得や発注ができる「マーケットスピード II RSS」でも対応予定です。特別な操作が不要で、いつもの使い慣れたツールで取引できるので安心ですね!

知っておきたい注意点

 取引は、単元株(100株単位)の通常注文のみとなります。「1株からお試しで購入」といったことはできませんが、単元株であれば東証銘柄と同じ感覚で取引できます。

<対象外の取引>
かぶミニ®(単元未満株)
かぶピタッ®(金額指定)
PTS取引(夜間取引などの私設取引)
SOR注文(最良価格の市場を自動選択する注文)

地方取引所の取扱開始で期待すること

 今回の変更で、楽天証券から地方取引所の銘柄を売買する環境が整いました。今後は、楽天証券が地方市場単独のIPOを取り扱うこともあるかもしれませんね!

 近年は東証のルールが厳しくなったこともあり、地方取引所の動きが活発になってきています。東証での上場維持基準を満たすのが難しくなった企業が地方に重複上場する流れや、最初から地方単独上場を目指す企業も増えており、投資家の注目も高まっているようです。

 楽天証券のサービス拡充も、そうしたニーズに応える狙いがあるのかもしれません。

そもそも地方取引所って何?

 日本の証券取引所といえば、東証(東京証券取引所)を思い浮かべる方が多いと思いますが、東証以外に地域に根差した地方証券取引所が存在します。

 現在ある地方取引所は、名証、札証、福証の3つです。それぞれ、企業の規模や成長段階に合わせた市場区分を持っています。

証券取引所 市場区分 対象/特徴
札幌証券取引所
(札証)
本則市場(メイン) 一定の実績と安定した基盤を持つ企業
アンビシャス 北海道に関連のある新興企業や中小企業
Sapporo PRO Frontier Market プロ投資家向けの市場
福岡証券取引所
(福証)
本則市場(メイン) 一定の実績と安定した基盤を持つ企業
Q-Board 九州に関連のある新興企業や中小企業
Fukuoka PRO Market プロ投資家向けの市場
名古屋証券取引所
(名証)
プレミア市場 優れた業績と財務基盤を持つ大企業
メイン市場 一定の実績と安定した基盤を持つ企業
ネクスト市場 高い成長を目指す新興企業や中小企業

かつては9つもあった!全国の証券取引所

 戦後のピーク時には全国に9か所も証券取引所がありました。しかし、時代の変化とともに株の売買がインターネット化・電子化されたことで取引が東証に集中していき、地方取引所の取引量は少しずつ減少し、統合されていきました。

<1949年ごろに存在していた証券取引所>
東京証券取引所
・大阪証券取引所
名古屋証券取引所
・京都証券取引所
・神戸証券取引所
・広島証券取引所
福岡証券取引所
・新潟証券取引所
札幌証券取引所

※太字は現存する証券取引所

 なかでも、東証に匹敵する存在感を誇ったのが大阪証券取引所(以下大証)です。任天堂やパナソニック(旧松下電器)など、関西発祥の世界的企業も多く上場していました。

 2013年に東証に統合された後は、「大阪取引所」に名称を変え、現在は先物取引やオプション取引などを扱うデリバティブ取引専門の取引所として、重要な役割を担っています。

独自の取り組みで上場件数を伸ばす福証

 地方証券所の中で、ここ数年で存在感が増しているのが福証(福岡証券取引所)です。近年の上場件数をグラフにしてみると、その変化が見えてきます。

近年の地方市場上場件数

 2025年は、3つの取引所すべてで上場件数が伸び、地方全体が賑やかでした。2026年も、2024年の水準は超えてきそうですが、名証や札証は昨年に比べて落ち着いています。その中で際立っているのが福証です。このペースでいけば、3年連続で上場件数が増加することになります。

 他の市場からの重複上場も含めた数字ではありますが、福証だけがさらに件数を伸ばしているのは興味深いですね。では、なぜ福証に上場する企業が増えているのでしょうか?
 その背景には、「地方取引所全体への追い風」と「福証独自の取り組み」という、2つの理由が重なっていると考えられます。

 1つ目は、地方取引所全体への追い風となっている、東証との「重複上場」の増加です。
 東証が上場維持基準を厳格化した影響で、比較的基準のゆるい地方市場にも上場しておこうという動きが広がっています。実際、地方で最も規模が大きい名証(名古屋証券取引所)では、2025年に63年ぶりとなる30社が上場しましたが、そのうちの8割以上が東証との重複上場でした。同じく、2025年に福証に上場した6社も、すべて重複上場です。

 2つ目は、福証独自の「九州IPO挑戦隊」というサポート体制です。
 これは5年以内の上場を目指す企業に対して、経営体制の整備や事業計画づくりを支援する取り組みです。2009年の発足から2025年までに、85社が入会し、11社が福証などに上場を果たしました。2026年も新たに7社が入会しており、活性化につながっています。

 東証改革が進むなかで、地方へ目を向ける企業は今後も続いていきそうです。福証のように独自のサポートに力を入れる取引所もありますし、これからの盛り上がりに期待したいです。
 また、楽天証券のように地方取引所の取り扱いを充実させるネット証券が増えていけば、個人投資家の関心もさらに高まり、活気づいていきそうですね。

あわせてチェックしたい!楽天証券のキャンペーン情報

 地方取引所の盛り上がりや福証の取り組みに興味をもった方にとって、今回サービスを拡充した楽天証券は魅力的な選択肢になりそうですね。せっかく口座開設するなら、お得なキャンペーンを活用してはじめましょう!

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