信用取引のメリット・デメリット

最終更新日:
2019年10月25日

 信用取引向けのネット証券会社を紹介する前に、信用取引の4つのメリット・デメリットを簡単におさらいしておきます。信用取引について、まだよく知らないという方は目を通してください。こうしてまとめてみると、意外とメリットが大きいことがわかりました。

信用取引のメリット・デメリット

①売買手数料が安い

メリット:実は現物取引よりも信用取引の方が売買手数料は安いことがある。
デメリット:長期保有すると金利がかさむ(年2%程度)ので、短期売買におすすめ。

■例)SBI証券アクティブプランの比較

現物取引
一日の約定代金 手数料(税込)
100万円まで 0円
200万円まで 1,278円
以降100万円
増加毎に
440円
ずつ増加
信用取引
一日の約定代金 手数料(税込)
100万円まで 0円
200万円まで 964円
以降100万円
増加毎に
440円
ずつ増加

(2021年3月時点)

※約定日の前営業日の未決済建玉の建玉代金合計」または「約定日の前営業日の新規約定代金合計」が5,000万円未満のとき。5,000万円以上のときは手数料無料。

②投資できる金額が増える

メリット:持っている金額の約3倍の取引ができて、投資の幅が広がる。
デメリット:例えば、持っている金額の3.3倍取引した場合、儲かる金額は3.3倍になるが、逆に、損する金額も3.3倍になる。借金して取引をしている状態なので、資金管理に注意が必要。

<出典:SBI証券

③つなぎ売りで株主優待をお得にもらう

メリット:一般信用取引※1の「つなぎ売り(クロス取引)」を使うことで、株主優待をお得に獲得できる。
デメリット:制度信用取引を使うと、「逆日歩※2」と言う金利が発生することがある。また、一般信用取引を提供している証券会社でしか取引できない。(一般信用取引ができる証券会社例:SBI証券、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券など数社のみ)

※1 一般信用取引と制度信用取引の違い(やさしい株のはじめ方)
※2 逆日歩(ぎゃくひぶ)とは(楽しい株主優待&配当)

<出典:マネックス証券

④空売り(信用売り)で株価が下がっても儲かる

メリット:株価が下がりそうな銘柄を空売りすることで、株価下落時にも利益を出すことができる。
デメリット:空売りした銘柄が株価上昇をすると、大きな損失となることがある。

 信用取引にはメリットが多く、投資の幅を広げるのに大変便利です。しかし、同時にデメリットも存在します。うまく使いこなせれば、運用パフォーマンスの向上が見込めますが、大きな失敗をすれば命取りにもなりかねません。信用取引を使って、信用枠をフルに投資をするような無茶はせず、資金に余裕を持って取り組んでください。

 私の場合は、信用買いはほとんどせずに空売りばかり利用しています。株価下落時にはきちんと利益が出るので、相場全体の暴落時には精神安定剤の役割になっています。さらにつなぎ売りを使って、ちゃっかり株主優待をもらっています!それでも「信用取引の建玉は資産の10%くらいまで」としっかりルールを決めて利用しています。

 次のページでは、具体的にはどのネット証券会社で取引をすると、信用取引の手数料やサービスで有利になるのかを比較します。

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