PO投資に3か月挑戦した結果と振り返り【2026年1月~3月】

公開日:
2026年4月3日

 2026年1月からPO(公募増資・売出)投資に本格的に挑戦し、早くも3か月が経ちました!IPO投資に比べるとやや地味な印象のあるPOですが、実際にやってみるとIPOとは違うところや面白さが見えてきました。

 このコラムでは、2026年1月~3月のPOを振り返りながら、管理人の挑戦結果などを紹介していきます。さらにPO投資でおすすめの証券会社についてまとめているので、これからPO投資に挑戦したい人や、IPO以外の投資機会を探している人は参考にしてみてください。

2026年1月~3月のPOの結果

 この3か月間に受渡があったPOは32件でした。

 PO価格と受渡日の株価を比較すると、25勝7敗勝率は78.1%です。イラン情勢による市況悪化の影響で一時負けが続きましたが、全体として見るとこの期間のPOはおおむね好調だったと言えます。

 始値で売却した場合の結果を、上昇した銘柄と下落した銘柄に分けてまとめてみました。まずは始値が上昇したPO上位5社を見ていきましょう。

<始値売りの利益ランキング上位5社>

表は左右にスライドしてご確認ください
受渡日 企業名 PO価格 受渡日
始値
PO価格比
2026/3/16 任天堂 8,347円 10,430円 +2,083円
(+24.96%)
2026/3/17 日本電子材料 6,478円 7,120円 +642円
(+9.91%)
2026/2/24 関電工 6,095円 6,701円 +606円
(+9.94%)
2026/3/11 イビデン 7,632円 7,983円 +351円
(+4.60%)
2026/2/12 信越化学工業 5,062円 5,400円 +338円
(+6.68%)

任天堂はPO価格比で約25%上昇

 1番利益が出たのは、任天堂でした!1単元(100株)を始値で売った場合の利益は、+20万8,300円です。上昇した理由としては、人気銘柄であることに加え、POが実施されたタイミングが影響しています。

<任天堂のPO情報>

PO価格 8,347円
(ディスカウント率3.01%)
受渡日始値 10,430円
(PO価格比+2,083円 +24.96%)

 PO価格決定日の3月9日は、直近1か月で日経平均株価が最も下落した日でした。任天堂の株価も低い状態で、そこにPOのディスカウント率3.01%が適用されたことで、当選者は割安に株式を購入できました。

 その後、新作ゲーム『ぽこ あ ポケモン』の売れ行き好調がきっかけで、株価が上昇し始めました。順調に株価が上昇した受渡日の3月16日には、始値が10,430円、PO価格比+2,083円まで上昇しました。

■任天堂の株価の動き

任天堂株価チャート

<引用:SBI証券公式サイトより>

 任天堂のPOは、お値打ちにPO株を購入できるメリットを最大限に活かした結果になりました。それでは続いて、始値が下落したPO5社を見ていきましょう。

<PO価格に対して始値の下落が大きかった5社>

表は左右にスライドしてご確認ください
受渡日 企業名 PO価格 受渡日
始値
PO価格比
2026/3/4 松屋フーズ
ホールディングス
5,936円 5,540円 -396円
(-6.67%)
2026/3/10 日本リーテック 2,934円 2,762円 -172円
(-5.86%)
2026/3/9 エヌ・ティ・ティ・
データ・
イントラマート
3,092円 2,975円 -117円
(-3.78%)
2026/3/13 日本ヒューム 1,259円 1,195円 -64円
(-5.08%)
2026/3/9 明和産業 849円 799円 -50円
(-5.89%)

3月は株式市場の動きに大きく左右された

 結果があまり良くなかったPOは、3月に集中しています。これは、2月28日以降の中東情勢悪化の影響で、日経平均株価が大きく下がっていた時期に受渡日を迎えたためです。
 日経平均が大きく下落した3月9日以降は持ち直しており、ほとんどのPOが始値売りで利益が出ています。

貸借銘柄と信用銘柄の違いに注意

 手堅い印象のPOですが、注意点もあります。

 3/9~10に受渡日だった4件のPOのうち、貸借銘柄である明和産業ジャパン・ホテル・リート投資法人はPO価格を上回っています。
 PO価格割れしたエヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート日本リーテックは、どちらも信用売りができない信用銘柄でした。

貸借銘柄:証券取引所と証券会社が定めた基準を満たした銘柄。制度信用取引で買い建てだけでなく、売り建て(空売り・信用売り)が可能。

信用銘柄:制度信用取引が可能な銘柄。買い建てに限られる。

 一般的にPOは株価下落につながりやすいイベントです。「公募による株式価値の希薄化」や「売出による市場への大量の株式放出」をネガティブ要因として捉えることがあるからです。

 貸借銘柄であれば、発表時に信用売りができるので、PO価格決定日までに株価が下がりやすくなります。株価が下がった場合、そこを基準価格としてPO価格が決まるため割安になります。ディスカントによる恩恵を受けやすいとも言えます。

 信用銘柄は、PO発表時の信用売りによる株価が下落が起きにくいので、株が下がる前にPO価格が決まることがあります。その状態で受渡により市場に大量の株式が放出されると、一気に売りに出され、需給が悪化するリスクが考えられます。

 このように、株式市場の動きや銘柄、POの条件によって、PO価格割れとなるケースもあります。しかし、勝率は78.1%と高いので、「コツコツ申し込んでいけば、大きなリスクをとらずに利益を積み上げていける投資手法」という印象は変わりません。

 ここまで読んで「どれくらい当たるの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。ここからは、管理人が実際に当選したPOについて報告します!

管理人の当選実績

 管理人の当選回数は4回で、三菱UFJ eスマート証券SBI証券楽天証券から当選しました!

表は左右にスライドしてご確認ください
■当選回数 4回 合計損益 -2,531円
受渡日 企業名
(当選画像へ)
PO価格 始値 損益 当選した
証券会社
2026/3/9 明和産業 849円 799円 -5,000円 三菱UFJ
eスマート証券
2026/3/4 日本リート投資法人 92,527円 92,000円 -1,581円※1 SBI証券
2026/3/3 MIRARTH不動産投資法人 87,750円 89,200円 +1,450円 SBI証券
2026/2/10 セグエグループ 516円 542円 +2,600円 楽天証券

※1 日本リート投資法人は、SBI証券から3口当選。

戦績は2勝2敗で、合計損益はわずかにマイナスとなりました。しかし先ほども説明した通り、当選したPOの受渡日が3月に集中していたため、タイミング的な影響が大きかったと思います。まだまだPO株投資は始まったばかり、今後も積極的に申し込んでいきます

 今回の結果で注目したいのは、三菱UFJ eスマート証券SBI証券楽天証券と、短い期間に複数の証券会社から当選している点です。IPOよりも注目度が低い分、どの証券会社からも当選のチャンスがある、と言えそうです。

実際にやってみてわかった、POとIPOの違い

 ここまでPOについて振り返ってきましたが、実際にやってみて気付いた「IPO(新規株式公開)との違い」があります。

購入申込期間の管理が大変

 PO発表時はスケジュールが流動的です。IPOとは違い、価格決定日に幅があり、その後のスケジュールもそれに応じて変動するので、PO価格が決定するまでは受渡日が分かりません

 さらに抽選後の購入申込期間がとても短いことがあるので注意してください。IPOはどの銘柄もだいたい4営業日の猶予がありますが、POは銘柄によってバラバラです。
 直近で一番短かったのは清水建設で、PO価格決定日が3月16日、購入申込期間が3月16日~3月17日8時40分でした。PO価格が発表されたのが3月16日16時25分なので、14時間くらいしかありませんね。IPO以上にスケジュール管理がシビアになってきます。

 POスケジュールでは、カレンダー形式でわかりやすくスケジュールをまとめています。PO価格が決まり、スケジュールが判明した段階で反映しています。ぜひお役立てください!

補欠当選からの繰り上げがあった

 IPO抽選でも「補欠当選」することがあります。IPOでは管理人が繰上当選したのは過去2回です。証券会社によっては補欠当選でも資金拘束されるところもあるので、ほぼ外れなのになんだか面倒な立ち位置です。

 ところが、楽天証券でセグエグループのPO抽選を申し込んだところ、補欠当選200株のうち100株が繰上当選になりました!IPOは十数年で2回ですが、POは3か月で1回です。まだ結論づけるのは早いかもしれませんが、IPOよりも繰上当選しやすいと感じています。

繰上当選通知

PO株投資におすすめの証券会社

 それでは最後に、PO株投資でおすすめの証券会社を紹介します。POとIPOでは、取扱の有無に差があり、幹事証券の顔ぶれも若干違います。それを踏まえて、ネットからの申し込みに対応している証券会社をまとめました!

表は左右にスライドしてご確認ください
証券会社名 PO抽選方法 注目ポイント
SBI証券 45%完全抽選 『POマイレージ』という独自サービスあり!当選した場合、購入価格の約0.2%ポイント還元
SMBC日興証券 銘柄により異なる PO主幹事を務めることも多く、取扱数はトップクラス
三菱UFJ
eスマート証券
10%平等抽選 同じグループの三菱UFJモルガン・スタンレー証券経由で委託が期待できる。特に主幹事の時はチャンス大
岡三オンライン 10%完全平等抽選
90%ステージ制抽選
岡三証券が幹事の時に取扱が期待できる。過去の取引実績に応じたステージ制を導入
楽天証券 100%完全抽選 100%完全抽選で、ほぼ1人1票制のため、誰にでも平等にチャンスがある

まとめ

 IPO株投資と同じく、PO投資も、こつこつと抽選に申し込み続けることが重要です。IPOと並行してPOに申し込みしていくことで、当選のチャンスをぐっと広げることができるでしょう。POはIPOよりもライバルが少ないので、気になる方はぜひ挑戦してみてください。

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